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救えなかった命を忘れずに。 より良い医療を目指して。
2022.05.02
私が経営する病院には「醫霊(いれい)」という言葉があります。「醫」は旧字で、現在は「医」と書きます、辞書には載っていない造語です。
病院を最初につくった祖父が残してくれた言葉なのですが、そこには、お亡くなりになった方、私たちが一所懸命にやっても救えなかった命に対して、その霊を癒やしたいという思いが込められています。本当に自分たちのやってきたことが正しかったのかと考え、次につながるような努力を続けていかなければなりませんし、亡くなられた方を思う気持ち、癒す気持ちを忘れてはいけないという教えです。
この言葉には、次に同じようなことがあったら今度こそ絶対に救えるようになろう、という医療従事者としての決意といいますか、宣言をするような意味合いもあります。ですから私たちの病院では、「ちょっとだけ背伸びをして、もう少しだけ上のことができるようになろう」と、いつも言っているんです。亡くなられた方への思いを忘れず、スタッフ全員がもっともっと成長していけるように、「醫霊」という言葉を意識的に病院の中で使っているのです。