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公衆衛生のプロとして、コロナ対策に全力で取り組んでいます。
2022.03.27
私は本当は、小児科の医者になろうと思っていました。しかし、大学を卒業する時にたまたまお誘いもあって、厚生労働省(当時は厚生省と言いました)に入ることになり、「公衆衛生」に携わることになりました。医者として個々の患者さんを診るのも大切だけれど、どうやったら地域や社会全体を安心安全に暮らせる場所にできるのか、そういう集団的な視点で健康問題に取り組んでみたいと思うようになったのです。
「公衆衛生」という学問では、水の確保ですとか、栄養不足、いまなら逆にメタボとか、さまざまな社会的テーマを扱うのですが、なんといっても最大の問題は感染症です。いままさに新型コロナウイルス(COVID-19)という新しい感染症に対し、世界中の医療機関がその対策に取り組んでいるところですが、21世紀に入ってからだけでも、SARS(サーズ)ですとか、MARS(マーズ)といった感染症が、だいたい5年か6年ごとに発生しています。また、すでに過去のものと思っている方も多いかもしれませんが、実はいまでも結核は世界各地で猛威をふるっている感染症であり、日本でもお亡くなりになる方がいらっしゃるのです。
私は「公衆衛生」のプロとしての経験を活かし、社会全体をどうやったら安心安全なものにできるか、私たちの病院にできることはないかと常に考えてきました。感染者拡大をくい止めるために、コロナ感染症専用のフロアを設け、中庭にプレハブを急造して検査体制を強化するなど、患者さんが安心して治療を受け、入院することができる環境を整えるとともに、働く側も安心して治療などに専念できる体制づくりに全力を挙げています。